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Channel: 平尾台自然の郷野草勉強会
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天のめぐみに支えられ

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連日の猛暑の中調査は大丈夫だろうか?
万が一を期して下見で広谷の調査は済ませておきました等々と心配していましたが
地面を叩くような通り雨30分、傘を持参しての調査でしたが、救われました。
涼しさの中、全員で意気揚々と湿地へ






今までは
ベニバナセンブリと思っていました。



ハナハマセンブリ 「リンドウ科シマセンブリ属の一年生」帰化植物
学名 (Centaurium tenuiflorum) 




ベニバナセンブリとハマハナセンブリは良く間違われやすい
例えば、日本の帰化植物 平凡社 初版第1刷 のベニバナセンブリの写真は
明らかにハナハマセンブリの写真です。
日本帰化植物写真図鑑 全国農村教育協会第1刷 の
ベニバナセンブリの写真もハナハマセンブリの写真です。
こちらは、ハナハマセンブリの間違いであることに気づいて、正誤表が配布され、
解説文もハナハマセンブリに書き換えられています。

知るほどに楽しい植物観察図鑑を出版されている本田郁夫さんのページに
この様な記事がありましたので訂正しておきます。



  
ネジバナ    ヤブラン

ネジバナ(捩花)ラン科ネジバナ属の小型の多年草。
学名:Spiranthes sinensis var. amoena)別名がモジズリ(綟摺)
日蔭ではまだ咲いていました。


ヤブラン(藪蘭)
学名:Liriope muscari)は、スズラン亜科ヤブラン属に属する多年草。
別名リリオペ、サマームスカリ。東アジアに分布する。
「用薬須知(ようやくすうち・1726)松岡玄達」には、「大葉のもの其根最も肥えて
味甘し、ヤブランと呼ぶ。小葉のもの蛇の鬚(じゃのひげ)と名づく。
根また細小、功用相同じ」という記述があるように薬用として用いられる。


悪い茄子の悪いお話



ワルナスビ(悪茄子)
学名:Solanum carolinense)はナス科の多年草。
アメリカ合衆国南東部(カロライナ周辺)の原産。
明治39年に千葉県成田市の御料牧場で牧野富太郎により発見及び命名され、
日本も含め世界的に帰化している外来種である。
全草がソラニンを含み有毒であるため、家畜が食べると場合によっては中毒死すること
がある。英語でも"Apple of Sodom"(ソドムのリンゴ)、
"Devil's tomato" (悪魔のトマト)などという悪名でも呼ばれている。

悪魔のTomatoとは大変な猛毒を持つようです
花は可愛いですね。


勉強会での観察で沢山繁茂しているこの花に出会いました。




ハグロソウ(葉黒草)キツネノゴマ科多年草
和名は葉が暗緑色であることによると思われる。
学名【Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek. var.subrotunda (Matsuda) Murata et Terao】
苞は卵形で長さ1〜2.5cm,幅0.5〜1.2cm,縁に短毛がある。花冠は2唇形で紅紫色。
おしべは2本,葯は2室で各室は線形で上下に1列に並ぶ。  
苞は卵形で長さ1〜2.5cm,幅0.5〜1.2cm,縁に短毛がある。


足元をせわしげに飛ぶ、蝶の 正体は

  
ジャノメチョウ     ヒメウラナミジャノメ

季節により飛ぶ蝶の姿に季節の移り変わりを感じます。


撮影:森





シオデ雄花(牛尾菜)サルトリイバラ科シオデ属
学名 Smilax riparia
雌雄異株。雄花の花被片は長さ4〜5mmの披針形。葯は線形で鉤形に曲がる。


   

オニドコロ      ゴマノハグサ

オニドコロ雄花「ヤマノイモ科ヤマノイモ属」
学名:Dioscorea tokoro
雌雄異株。雄花序は葉腋から直立し、淡緑色の6花披片の花を多数平開する。
雄花には6個の雄しべがある。


ゴマノハグサ(胡麻の葉草)ゴマノハグサ科ゴマノハグサ属
学名(属名+種小名)Scrophularia buergeriana
属名のScrophulariaはラテン語のscrofula(るいれき)からで
紡錘状に肥大した根に由来するとも、この仲 間の1種が薬として用いられたからともいう。
種小名のbuergerianaは日本植物の採集家ドイツ人ブリュゲルに因むという。
日本には5種しか野生せず、属も 種のゴマノハグサも存在感が薄い。
ネットでゴマノハグサを検索するとゴマノハグサ科ばかりが表示されるし、
山渓ハンディ 図鑑「野に咲く花」にも記載が無い希少種だが、
れっきとした環境省レッドリストの絶滅危惧?類(VU)。


撮影:吉松







コオニユリ(小鬼百合)ユリ科ユリ属
学名は、Lilium leichtlinii f. pseudotigrinum
野焼きで延焼した湿地の彼方此方で今までにない沢山の開花が見られます。
野焼きをしないと湿地も無くなるのではと、早めの対処を望みます。


  

タチオランダゲンゲ(立和蘭蓮華)?
ムラサキツメクサによく似た感じで、花のすぐ下に葉がないのがこの花
学名:Trifolium hybridum)は、マメ科シャジクソウ属の多年草。

見慣れないシロツメクサがあると言うので調べてみました。
オランダゲンゲに次いでタチオランダゲンゲではと
思いますが実物を見てないので何とも憶測の世界です。




キキョウ(桔梗)キキョウ科の多年性
学名:Platycodon grandiflorus
万葉集のなかで秋の七草と歌われている「朝貌の花」は本種であると言われている。
絶滅危惧種である本種が沢山咲く台上はまさに天上の花園

時々この様な変形だと思うのですが、咲いていました。


撮影:釘宮



弟まで殺して秘密を守ったと言われる。



オトギリソウ 「弟切草」 オトギリソウ科オトギリソウ属 の多年生植物。
学名:Hypericum erectum)
平安時代の伝説によるものである。この不吉な伝説のため、付けられた花言葉も
「怨み」「秘密」と縁起が悪い。
基本的には薬草であり、タカノキズグスリ(鷹の傷薬)、チドメグサ(血止め草)
などの悪いイメージのない異名も持つ事でも知ってほしいものです。


   
   メハジキ  普通のキキョウ    ホウライカズラ 

メハジキ(目弾き) シソ科:メハジキ属
学名:Leonurus sibiricus
生薬の益母草(やくもそう)といいます。

ホウライカズラ(蓬莱葛)マチン科
学名:Gardneria nutans Sieb. et Zucc.
マチンの学名には[Strychnos]がついているし、英名も「ストリキニーネの木」というそうだ。
蓬莱は中国の伝説にある不老不死の蓬莱山の蓬莱のことで、
(普通に見られない珍しい植物なので、しゃれてつけたのだろう)と
牧野図鑑では書かれている。


珍しい蜂に出会いました。




ルリモンハナバチ


撮影:松嶋






カワラナデシコ(河原撫子)ナデシコ科ナデシコ属の多年草
学名:Dianthus superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams)
昔は、草原や山地、河原等の環境は人の手により草刈や枝打ち等され、
里山的な利用が行われてきた。日当たりの良い開けた環境が継続してきたという背景がある。
「人為的なかく乱」が行われなくなると、カワラナデシコに代表される人間と密接な関係
のある普通種が、その自生地や個体数を減少させてしまう結果になる
平尾台でも今回の類焼が無ければ現象の一歩を辿りつつある花です。


    
センニンソウ    ヨロイグサ         クルマバナ

センニンソウ(仙人草)キンポウゲ科センニンソウ属の多年草。
学名 Clematis terniflora)
茎の先端付近の葉腋から三出状の散房花序を出し、多数の白い花をつける。
4枚の花弁に見えるのは萼片で、本当の花弁はない。
果実には白い毛があり、これを仙人のヒゲに見立てたことからこの名が付いた。
有毒なので、注意を要します。


ヨロイグサ「セリ科シシウド属の多年草ヨロイグサ」
学名: (Angelica dahurica)漢方薬 ビャクシ(白芷)
血管拡張と消炎の作用から、肌を潤しむくみを取るとして、
古来中国の宮廷の女性達により美容用とされていたそうです。
シシウドに変わり沢山のヨロイグサが繁殖して来ましたが、
見た目は殆ど変りなく気付かない方が多い様です。


クルマバナ(車花)シソ科トウバナ属
学名:Clinopodium chinense subsp. grandiflorum var. urticifolium
 名は、花が輪生することによるものです。






アリノトウグサ(蟻塔草)「アリノトウグサ科アリノトウグサ属の植物。」
学名: Haloragis micrantha R.Br
円錐花序を頂生し,多数の小さく,帯紫褐色の赤い両性花を各分枝に穂状につける。
花は4枚の萼片と花弁を有し,萼片は開花後も宿存する。花弁と雄しべが落ちたあと、
紅色で羽毛状の雌しべの柱頭が伸びてくる。 めしべの柱頭は4裂し,淡紅色の毛を密生する。
知らず知らずに踏んでしまう花に
小さな小さな花物語に触れると野草観察をしてる喜びを
感じる一瞬です。胸がドキドキしますね。

撮影:桃坂




各地に異常気象がもたらしている風雨災害
熱中症、まだ暑さは続きます
充分、お気を付けてお過ごしください。

次回8月第2水曜日はお盆休みです。

8月23日(金曜日)にまたお会いしましょう。





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